月別アーカイブ: 2014年11月

弓の話 4

こんにちは、弓のお話も終盤ですね。

今回は削り弓の廃れていった理由、いま世界中で使用されているほとんどの弓が曲げ弓であることの理由をお話ししていきたいと思います。

相変わらずの筆不精で申し訳ありません、本当…

では、削り弓の廃れて行ってしまった理由ですが、前回のお話で製作方法が違うことを書きましたが、まさにこれこそが理由そのものではないかと思います。散々引っ張っておいてこれかよ…とか思わずに見て行ってくださいね<(_ _)>

先ずは使用する材料の差です、木取りの段階で削り弓を1本分取ろうと思うと曲げ弓で2本分取れるくらいの材の差が出てしまい削り弓は同じ材で弓を作ろうとした場合に材料費が高くなってしまいます。けして安い材ではないですからどうせ作るなら1つの材の塊から沢山木取れた方がメーカーとしては嬉しいですね。

それに加えて曲げ弓であればまっすぐに木取るので無駄もないですし、何より切りやすいです。削り弓は最初からカーブをつけて削り出すために端材も多く出ますし最初からカーブで切るのは中々大変です。

故に大量生産に向いていた曲げ弓が本数も多く生産され広まっていたのではないかと思います。ただ大量生産が必要になったために曲げ弓の技術が進歩して行ったのか、曲げ弓の技術が進歩したために大量生産が普及していったのか、どちらが先か分りませんが、どちらにしても削り弓はその方向性とは違う1本作りの技法ですので製作者も減っていったのではないでしょうか。

元々削り弓の作り方をしていた作者が晩年には曲げ弓を製作していたり、3世代続くようなメーカーも初代は削り弓、2代目は半々、3代目は曲げ弓だけしか製作していないという歴史もあります。そうして徐々に廃れて忘れられていったのではないでしょうか。

実際僕はそんなに多くの弓を見てきたわけではありませんが、見てきた中ではペカット以降、例えばラミー、ボアラン、サルトリーなどは全部曲げて作られていると思いますし、その時代以降のメーカーで削りで製作していたフランスのメーカーを見たことがありません。

今のフランスの新作メーカーもほぼ曲げ弓です。ほぼと言うのは僕もすべてのメーカーを知っている訳ではないのでもしかしたら居るかもしれないということで、ほぼです。

もし今もフランスで削り弓があればどうなっているか分りませんが、その弓が良い弓か悪い弓かは別として弓の値段は格段に高くなるんじゃないでしょうか、曲げ弓に比べ手間とコストはだいぶ掛かっていますので値段も高くならざるを得ないでしょう。

そんな数々の要因から削り弓は廃れていったと考えられます。今の時代にフランスで削りの弓メーカーがいても面白いと思いますが、きっと日本には入ってこないでしょうね(^_^;)

普段皆さんが購入する弓の9割以上は曲げだとも最初の頃お話ししたと思います。残りの1割弱は今も残っているオールドの削り弓などです。なのでほとんどの方は削り弓の感触、音の出方など知らないと思います。次の回で2つの弓の特色などについてお話して行こうと思いますが、僕の感覚でのお話になるので分りにくいかもしれませんが興味のある方は是非どうぞm(__)m

ではまた次回、次回は間を空けずにすぐに更新する予定です。ではでは。