月別アーカイブ: 2015年2月

Fittingの話2

アジャスターのお話をしていきたいと思います。

普段皆さんが目にするアジャスターはHillタイプやwittnerのL型のものなどありますがどれもテールピースに直接付いているものがほとんどです。

松本弦楽器で扱っているものは自作しているもので市販はされていません、まずは実物を見てください。

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これは1番線の駒とテールピースの間に引っかかるように付けているもので重さは1グラム位です。ただぶら下がっていて簡単に取り外せるものです。市販のL型の物やHillタイプのものは大体3.5g~5g位です。

このタイプのアジャスターはテールピース自体の重さを変えることがなくテールピースをフリーにできます、またHillタイプに見られる様に弦のかかる高さを変えてしまいE線の張力が増えてしまうこともありません。

このアジャスターを付ける最大の理由はそこにあって市販のアジャスターの何がいけないかというと、テールピースから出てくる弦のかかる角度を変えてしまいテールピースがねじれてしまう、テールピースの枕のカーブが崩れてE線だけ飛び出してしまう。それに加えてテールピースの片側に重さもかかるのでよりアンバランスになってしまいます。これらがクリアできていればL型の物でもHillタイプでもある程度のバランスは整えられるので良いのですが、重さの問題だけは無理です。楽器にとっては余計な重りが片側に乗っている状態ですので。

このアジャスターですら、ある時とない時では出る倍音に差が出るので出来ればアジャスターは付けない方が良いのですが付けるならこの程度が限度だと考えています。アジャスターが無くても意外とE線の調弦もできます、要は慣れですね。

よく、このアジャスターを付ければ音が変わるとか、響きが変わるとか耳にされると思いますが、重さやテールピースの角度が変わっていればバランスが変わるので音が変わるのは当たり前ですね。何故変わるのか、どんな要因でどう変化するのか分かったうえで変えるなら意味があると思いますが、とりあえず変えてみるのはあまりお勧めしません、もし交換してみようと考えている方がいたら今の状態をよく観察してみて交換したらどこがどう変化するのか調べた方が良いと思います。材料がチタンだから良いとかニッケルだからダメとかそう言った上辺の話ではなくてもっと根本の基本的な事だということを知ってほしいです。

当店で販売している楽器には初期オプションでこのアジャスターが付いていますがこのアジャスターを付ければ音が良い!!と言うことではなくて、付けないに越したことはないけれど、付けるならこれが今の所1番楽器に影響が少ないので付けているという感じです。これ以上に楽器に影響がなくて音のロスも少ない物があればもっと良いと思って色々試していますがなかなか良い感じにできません(^_^;)

ペグボックス内にアジャスターを仕込めることが出来れば楽器に与える影響が減るのでもっとアジャスター無しの音に近づくと思うのですが結局アジャスター無しが音も良いし、じゃあアジャスター無しで調弦することに慣れてしまうのが1番良いんじゃないか…とか、元も子もなくなってしまいますね。でもアジャスターはそんな物だと思います。自分でやってて言うのもどうかと思いますが、そこに拘って色々やってみてもあまり意味は無いと思います。でも‥やりますけどね(;一_一)だって、もっと良くなるかもしれないから‥

と、これが松本弦楽器なりのアジャスターへの考えです。これは以前のブログの記事の中の初心に還っての基本を踏まえた上でのことで楽器の状態によってはアジャスターを付けていた方が良い場合もあると思いますので全部が皆こうではないし、アクセサリー感覚で付ける人もいますので、それはそれで良いと思います。

以上がアジャスターのお話でした。次回はあご当てのお話をしようと思います。恐らくあまり見慣れないあご当てが登場しますのでお楽しみに!

ではでは次回m(__)m

 

 

 

Fittingの話 1

Fittingの話、最初はアジャスターについてお話ししていこうと思いますが、まず初めの大前提として付属のパーツに対する考え方をお話ししていきたいと思います。

松本弦楽器としての解釈なので世間のご意見などは多々あると思いますが、アジャスターや、肩当、顎あては楽器にとっては余計なもの本来は無くてもいいものであると思っています。

さすがにテールピースや、エンドピンは無くてもいいとは言えませんがエンドピンでもチェロの場合ピンの素材も大事になってくるとは思います。

ではなぜ余計だと思うかというと、楽器本体にとっては重さが掛かってその付属品があることによって音のなる運動の妨げになるから無いほうがいいと思うわけです、それにアジャスターの場合テールピースの片側だけに重さが掛かり、またアジャスターの形によってはテールピースの枕の傾きを壊してしまうためにバランスまで崩れてしまいます。

顎あてに関してもそうですが、これは顎あてのお話をする際に説明していこうと思います。

つまり、Fittingは楽器の運動エネルギーを損なわないように、妨げにならないようにしながら付けなければならない物、本来はなるべく無いほうがいいんだけども…と言う前提で取り付けています。

また楽器のバランスが整って来れば来るほどこの小さな重さやバランスの差が楽器の鳴り方に大きな影響を与えます。

ですので、うちで扱っているアジャスターを付ければ音が良くなりますよ〜とか、顎当てを変えてみたら音が良くなりますよ〜とか、そういう話ではないことをご理解していただきたいです。

そもそも楽器のセッティングを整えてから付属の話をするのが普通だと思いますし、土台がしっかりしていないのに上物をごちゃごちゃいじっても訳わからないと思います、これからするお話は楽器の状態を整えた上でのお話です。

ではアジャスターのことをお話ししようと思いますが、相変わらず前置きが長くなってしまったので、1度終わりますf^_^;

次回はちゃんとアジャスターのお話をしますm(_ _)m

Fittingの話

2015年のシリーズ、何にしようかと考えていましたが今回は楽器のフィッティングつまり俗に言うテールピースやペグ、あご当て、エンドピン、アジャスター等に関するお話をしようと思います。

この中ではこれらのパーツに対する考え方なんかを書いていこうと思います、またたぶん松本弦楽器だけでしか使わないであろうパーツも画像と一緒に載せていきたいと思います、もちろんその使用目的や何故そういう風になるのかも説明していきたいと思います。

相当マイナーなパーツもあるので初めてご覧になる方もいるかもしれませんがお付き合いください。

そんなシリーズ最初はアジャスターから行きたいと思います。

では次回から始まりますのでよろしくお願いします。