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バスバーと魂柱 その2

前回のバスバーと魂柱から引き続きまして今回は魂柱に関するお話です。

魂柱は表板と裏板、横板から成る箱の中に表板を正面から見たときバスバーと反対側(高音域側)にあり、表板と裏板を繋ぐ様に立っているものです。詳しい説明などは省きますがsettingのお話でも多少触れていますが魂柱の立つ位置は表板を正面から見て駒より下側になります。

日本語では「魂柱(こんちゅう)」読んで字のごと、魂の柱です。あの小さい棒を魂と呼ぶ、それだけ重要なものだということが分かります。

英語では「soundpost」直訳では音の柱、表板と裏板を繋ぎ、駒から伝わってきた表板の振動を裏板に伝えるというサウンドポストの説明の通りの意味です。

ドイツ語では「stimmstueck/seele」stimmstueckは「音の柱」。seeleは「魂」

イタリア語では「anima」意味は「魂、命」と言う意味です。ラテン語では呼吸、生命といった意味になります。余談ですが動物のanimalや、アニメーションanimationなどはこのanimaが語源で命を吹き込まれたものと言う意味です。

不思議なことにイタリア語や魂柱などは抽象的な魂や生命と言う言葉なのに英語になるとsoulpostとは言いません。やはり解釈の違いなのでしょうか?

魂柱などの意味でいうとそれを立てることで、楽器に命を吹き込む命を灯すというような感じがありますが、サウンドポストだと音を伝える柱と言う具体的なものです。

もちろん、音を伝える柱なのには違いありませんがそれだけではなくと、魂柱が立つことで命を吹き込まれたと考える方が夢があって良いですね!

英語表記だと一つ一つが別のか独立しているものが集まって出来たものという感覚ですが、元々のラテン語やイタリア語などの表記だと全部で一つのものができているという感じでしょうか?全部繋がっているので当たり前と言えば当たり前なのですが、そういう感覚で接してきていなかった僕にはとても新鮮で目からうろこの様な感覚でした。

なのでこれからはそんな反省を踏まえて木を見て森を見ずにならないように向き合っていきたいと思いました。

バスバーと魂柱 その1

今回は、ずっと書こうと思っていて書かずにいた(構想を練っていたわけではありません、ただのサボりです)、そして今まで知らなかったのか!と怒られてしまいしまいそうなことを書いていこうと思います。

バイオリン属にはバスバー、魂柱というものが必ずありますが、今回はそのバスバーと魂柱に関するお話です。

まずはバスバー。表板の裏側に接着されているもので英語ではBass Bar低音域側にある棒という感じでしょうか、日本語では力木(ちからぎ、りきぼく)梁の様な意味合いです。そしてイタリア語ではcatena(カテナ) 鎖、ラテン語でも同じくcatena(カテナ) 連結、連鎖という意味です。

この意味合いだけ考えるとこの3つは全然別の意味に考察できます。

「Bass Bar」の場合 低音域側にある棒、表板を支えるために、また弦を弾いたときに駒から伝わる振動を表板全体に伝えるために付随するものというのがBass Barの一般的な説明です。

「力木」の場合 梁などの意味でほかの部位を補強するための木材。力木は英語にするとbracingと言ってギターなどの表板、裏板などに接着されているものになりバイオリン属の裏板に接着されているものとは意味が違ってくる気がします。

「catena」 の場合 まず最初に「鎖」と出ます、つまり支えるとか張りを出すとかそういった意味合いは無いところが面白いです、また「連結、連なる」と言った意味合いも含まれています。

つまり、イタリア語、ラテン語の解釈だと単に連なったもの繋がったものと考えられます。そもそも最初はバスバーというものは無くて表板の低音域側は高音域側に比べて厚みが厚く作られていたものが徐々に今のような形に膨らんできて出来たとも言われています。catena di montagneという言葉で「山脈」なので単に山の様な形をしたものという意味なのかもしれません。そう考えるとcatena≠表板に付随するパーツで、catena=表板から派生した表板の一部になると思います。 

一般的にバイオリン属の修理などをしていてバスバー側のさがってしまった楽器を元のアーチに戻すときなどはバスバーを新しものに張り替えたり、石膏型を取ってプレスアップしたり(これはバスバー張り替えも含みます)しますが、実はオリジナルバスバーだった場合はバスバーを張り替えたりしなくても材の持つ弾力さえキチンとしていて表板が削られたりしていなければセッティングさえきちんとすれば使っている間に元に戻ってきます。逆に新しいバスバーに張り替え、張りをかけて接着したところでセッティングがしっかりしていなければまた下がってきます。 張りをかける膨らめるというのは一時的なものでトータルバランスではあまり意味がありません、そもそも前述を踏まえると表板の一部であるcatenaはパーツではありません。もしオリジナルのものがついていたら削るなんて言語道断です。

バランスさえ整えてあげれば時間はかかりますが膨らみは戻ってきます。そういう意味では「連なったもの、繋がったもの」これが1番しっくりくるように思います。

本場のイタリアで勉強された職人の方々、または勉強して知識としてある方はバスバーと言わずにカテナと言うでしょうし、言わなくともその意味も知っていると思いますが、自分の勉強不足でこれまでバスバー(力木)=張りをかけるものと言う名しか知らなかった自分が恥ずかしいですね。イタリアが本家なのに…。つい癖でバスバーと言っていますがこれからは「catena」のつもりで「バスバー」と言おうと思います。

今回はバスバーに関してでした、バスバーの寸法や付ける位置などはいろんな風に言われていますが名前に関して考えてみるのも楽しいですね。という訳で魂柱は次回、間をあけずに書きたいと思いますので頑張ります。

ゴールデンウィークの営業に関するお知らせ

少し早いですが、ゴールデンウィークの営業に関するお知らせです。

新型コロナウィルス感染対策による外出自粛などの影響もあり2020年のゴールデンウィークのお休みは4月29日(水)〜5月6日(水)とさせて頂きます。

また、それ以外の日の営業に関しましては今後の東京都のコロナ感染症の拡大次第となりますが、工房には基本的には連絡がつかないという事はございせんのでお電話、メールでのお問い合わせなど併せてご利用いただき、ご確認くださればと思います。

よろしくお願い致します。

楽器屋さんでライヴ!!vol.27

少し時間がたってしまいましたが、3月7日に第27回目の工房ライヴが開催されました。

今回は新型コロナウイルスの影響もありお客様が大変少なかったのですが、換気、消毒をしっかりとした上での開催となりました。最近ではライヴや演奏会などキャンセルになることが多く、どうなることかと思いましたが無事に終了いたしました。

今回のメンバーは昨年1度共演しているお三方、バイオリンの喜多直毅さん、箏の元井美智子さん、コントラバスの西嶋徹さんのトリオでの演奏でした。1ステージぶっ続けの演奏で即興演奏ではなくアレンジしたものを中心にした演奏でした。このメンバーは今年ツアーを行うようでその曲なども演奏してくれました。実際曲と曲の間がなくずっと演奏するのは奏者も聞く人も体力いるなぁというのが感想です。 耳なじみのあるフレーズが出てくるときもあれば全然わからない時もあって、実はそこが曲間で次の曲に行く間に即興を入れていたようです。バイオリンと箏とコントラバスというのも慣れてくるとそれぞれの音域も違うのでとても面白い組み合わせではなかろうかと思うようになりました。 そんなお三方はまた工房でのライヴが開催予定です。おそらくツアーに向けての曲を演奏してくださるはず! 興味のある方は是非是非工房でのライヴに足を運んで実際に目の前での迫力のある演奏を楽しんでみてください。

楽器屋さんでライブ!!vol.26

1月18日に本年1発目となる工房でのライブが開催されました。

今回のメンバーはお馴染みバイオリン、喜多直毅さん、箏、元井美智子さん、そしてスペシャルゲストに小鼓、久田舜一郎さんをお迎えしての即興ライブでした。 

いつもの喜多さん、元井さんのお二人やコントラバスの西嶋さんとの3人では洋の印象が強いのですが今回は小鼓と箏の和テイストが強くとても面白い演奏でした、前半では元井さんが三味線も演奏したりとかなりボリュームのあるものでした。やはり和楽器はすごい!! 久田さんの小鼓という楽器は真ん中の芯の部分と叩く皮の部分と分解できるようになっていて真ん中は桜の木、皮の部分は仔馬が良いのだそうで、年代が古いもの程いいそうです。その歴史は室町時代の能の起源までさかのぼるとか、バイオリンなどよりも古いですね。元々はインド発祥で中国から伝わったもののようです、箏も元々は中国伝来ですし、バイオリンも大きく本をたどれば中国大陸からシルクロードを渡ってきているので生まれは同じです。中国おそるべし!

演奏内容は前半と後半の二部で前半が冬、後半が春というテーマのもと演奏されました。 バイオリンと箏の即興は何度か経験がありますがそこに小鼓が合わさってどうなるかと思っていましたが、小鼓が単なるリズムを刻むものでは無くきちんと音楽性があって奏でる楽器なんだと思い知りました。音程の変化はもちろんあるのは知っていましたが、ここまで表現力を持っているのに驚きました。久田さんの表現力が素晴らしいのはもちろんのこと、三人でのかけ合わせも見事にはまっていつも思う事なのですが、即興演奏ではなくて事前に準備しているものなのでは?と思うくらいにメロディアスな音楽です 後半の演奏では久田さんの歌もあり即興演奏でも既存の歌を歌っても良いんだと目からうろこの演奏でした。また機会があれば是非聞いてみたい演奏でした。

shoppingsiteに関するお知らせ

shoppingsiteに関するお知らせです。

ショッピングサイトから松脂をご購入された際にこちらから受注確認と振込先を記載してあるメールをお送りしているのですが、そのメールが届かない場合メールやお電話を頂けると助かります。

受注メールを送信したまま7営業日過ぎるとキャンセル扱いとなります、むしろ注文したけどやっぱりいらないという方も中にはいると思います。そういう方もメールで構いませんのでご一報もらえると非常に助かります。

お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。

年末年始のお知らせ

年末年始のお知らせです。

2019年は12月28日(土)まで通常通り営業いたします。2020年、年始は1月6日(月)より営業いたします。

12月29日(日)~1月6日(日)は電話でのお問い合わせは受け付けておりません、ショッピングサイトの対応も年始の6日以降となりますのでご了承ください。

よろしくお願いいたします。